- 人種、貧富と個人の国。
ニューヨークでは、黒人街であるハーレムの近くに滞在した。すると、仕事の訪問先で会う人と、帰って来てから見る人種が異なる。そして、生鮮野菜の価格と、ファストフードの価格差。所得層によって食事の品質がガラっと変わってしまう。アメリカ政府は低所得者層への食の保障システムがいくつかあるが(food stump, school foodsなど)、色々な人へ話を聞いていると、品質の保障まではなされていないような所感を覚えた。
- 表現の街、ニューヨーク
地下鉄施設の古さ、ゴミの異臭、排水の不整備、ニューヨークは整っていない東京だ。都市としての機能は完全に東京に劣っている。それでも東京には絶対勝てないところがある、表現の自由だ。ニューヨークは働く町であると同時に、アートの町でもある。至る所で人が音楽を奏で、絵を描き、跳ねて踊る。デモをして、野菜を売り、生き方を主張する。誰も止めない。ごまんとある小さなギャラリーにはなにがなんだかわからない作品が展示され、値段がつく。大きな美術館は週に1度、無料で開放される。世界の文化を発信する絶好の場であり、自分の可能性を鼓舞する環境を感じた。
- 東西の差
ニューヨークの野菜のまずいこと、黒人の多いこと、建物の高いこと。サンフランシスコの野菜のうまいこと、アジア人の多いこと、建物の低いこと。同じ国なのに全く違う都市。それぞれのバックグラウンドの違いは、沖縄と北海道の比ではないのかもしれない。
- 自然のない国
ほっと一息つくような、落ち着ける公園は、UC Berkeley内にある公園だけだった。他の建物や公園は全て、気持ちよいけれどとても人工的。全てが計画都市。昔から商人が通っていたからいまは主要な国道、だとか、昔から人々が水をくみにきていた池だから公園として保全、だとか、そういうものが息づいていない。息のつまるような都市だった。
- アカデミックエリートとの出会い
彼らは、シビアでオープンだ。日本の劣等生の進路相談にのってくれたJ-PALの方、 Davis市内の農業関連施設を案内してくれたUC Davisの学生の方、経済学で見える世界を丁寧に説明してくれたStanfordの学生の方、みんな初めて会う人なのにとてもオープンに私のほしい情報を次々と差し出してくれる。すばらしい世界を見せてくれた。これはこれから2年間、経済学を勉強するためにこれ以上のモチベーションはないと感じた。本当に感謝。
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